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ひめひび Another Princess Days 〜White or Black〜 フルコン感想

 

 

 

 

ひめひび Another Princess Days 〜White or Black〜 フルコンしました、感想です。

(正式名称だとかなり長いタイトルだなぁ)

 

 

 

ひめひび Another Princess Days ~White or Black~ - Switch

ひめひび Another Princess Days ~White or Black~ - Switch

  • 発売日: 2020/12/10
  • メディア: Video Game
 

 

 

※前半(~キャラ別)ネタバレなし

 

 

 

 

 はじめに

 

 

ネタバレなしの前半部分いつもより長めです。(前半どころか後半もですが)

理由は私が大好きになった作品だからです。というのを踏まえた上で、賛否ある(体感)作品の賛とする側の意見を通して購入を迷っている方の後押しになればと考えました。

ただ、辛口とまではいかないものの合わなかったという部分も書いてあるので、気になる方はご注意下さい。ではどうぞ!

 

 

推し(好き)ポイント 

 

✓毛色の異なる4つのエンディング

これが一番の魅力だと考えます。そこには幸福、哀愁、思慕、依存、憐憫、そんな様々な感情と寄り添っている二人の姿があるのです。ただし、文章から自分の中で掘り下げる工程がお好きな方の方が向くのかも

 

TAKUYOさんの作品の「悲劇」に特化したエンディングにはコアなファンな方(筆者も該当)が多いのですが、今作はCERO:Bということでそこまで身構える必要がなく、どれも「セレブ学園」「プリンセスと王子様の恋」が活かされてつつ全体を通して「らしい」物語だったように思います。

 

 

✓過去2作から引き継がれた「お姫様な日々」がレベルアップした「もっとお姫様な日々」というコンセプト

何故どこにでもいそうな、特別な能力があるわけでもない女の子がもてはやされているのか?と、疑問を持ったらアウトです。

そういう作品であり、学園が世界なのです。これが良いんです。

 

 

✓システム面

主人公フェイスON/OFF可能。

QS、QLはありませんでしたがある程度ボタン配置を決めることが出来るので気にならなかったです。オートセーブあり、バックログから戻ることも出来ますし。

プリンセス度と好感度、どちらも上がった際エフェクト表示がある上、選択肢スキップ可なので自力プレイがかなりし易かった。

 

 

 

惜しい(注意)ポイント

 

✓架空>現実設定である認識を前提に

リアリティのある現代学園物だという認識をしている方、そういう世界観を求める方には作風が合致しにくいでしょう。

 

個人的な見解としては空想的な現代と捉えるべきかと思います。

 

 

 

✓ヴァレフェス要素があっさり

どういうことかお話しする前にざっくりなあらすじをお話しさせていただきます。

 

セレブとは縁遠いヒロインが皇学園というプリンス養成所と謳われる伝統ある男子校で、皇会という学園においてトップの組織のメンバーである攻略対象キャラ達とヴァレンタインフェスティバル(ヴァレフェス)を通して共学化を目指す

というのが大まかな物語の軸です。目的です。

 

この物語の本筋である目的に対する描写が弱いです。達成感が少なく、エンディングへの過程の一部となっており存在感が薄味。

 

これは恋愛に重きを置いている、というのもそうですが、全体を把握させることより、ヒロインに絞った視点が多いからだと考えます。

 

ヴァレフェスという目的自体に「どうしても何がなんでも成功させなければ!!」という切羽詰まった状況ではないのも要因の一つかもしれません。乙女ゲあるあるな命がかかってるわけでもないからですね!

 

ヒロインに絞った視点が多いとお伝えしましたが、それは逆に言えば、攻略中のキャラとのやり取りに焦点が当てられているということ。

 

((今思うとこれまでやってきたTAKUYOさんの作品もそうかも))

 

ですのでなおさらヒロイン笑深ちゃんとの相性が大事だと思います。理解や共感できる思考をしているのかという点で好みが左右されそう。

 

 

 

✓ヒロインの癖との相性≒作品との相性

白百合にも黒百合にもなりうる性質を持っている。ということは覚えていた方が良いかもしれません。

ワタシとしては前向きで、プリンス達への驚きや反応の仕方に好感を持っていますが、白性質だけだったらもっと自分以外のことを気にかけるだろし、攻略キャラに対して一直線になることもないと思うので。

 

お姫様扱いが苦手な方はプレイしようとは思わないでしょうが、念の為一点。プリンセスだと崇められる環境でありますが、裏を返せば「プリンセスでいることを強いられている」とも捉えることが出来るのは面白い部分だと思います。

 

結局ヒロインとの相性はどの作品にも言えることではあるのですが。

 

 

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TAKUYO作品に触れた事がない方への導入として勧めるのは「あり」だと感じました。TAKUYOさんのSwitch作品はまだ少ないので「やったことなくて気になってるよー!」って方にはまず勧めたいです。(まだ移植してない他の既存作品のSwitchソフト化、DL販売心から願ってる)

 

明るい部分(ギャグ、テンポ)と暗い部分(悲劇、狂気)をどちらも程よく楽しめるのは、もしかしすると制作する上でそういう知ってもらう、プレイしてもらうという意図もあったのかなと感じました。内容的にはCERO:Cはあっても良さそうだなと思ったので。 

 

 

 

ひとこと

 

妃乃笑深

→陽と陰、白と黒、どちらの性質を持ち合わせているのは言うまでもない。いい意味でプレイヤーが共感しやすい「平凡さ」が丁度よく、恋愛に夢見る女の子。癖の有無を問われれば、問答無用で有り

 

皇千晴

→王子様。個人的には本当に何処かの国の王子様設定より王子様っぽいあとやっぱメインだなって

 

荒城政宗

→実は一番根本が紳士だよねえええええ

 

八十八騎一角

→思っていた以上にユニコーンだった、後半はそれ故の「お、おう・・・(好き)」な感情

 

仙僧供夢慈

 →こういう裏切りの楽しみ方があったんだという驚きブラック√のうふふがすごい

 

紙袋中人

→もはや被っている紙袋にすら萌える

 

 

 

 

 

キャラ別感想

 

※攻略順

※以降ネタバレ 

 

 

 

 

 

 

共通√

 

いつもは共通について特に多くは語らないのですが今作に関しては面白かったので、箇条書きのツッコミを置いときます(笑)

 

  • 入学に容姿関係あるんだ!?こわっ
  • 紙袋くん淡々とした説明と皇学園の凄さのギャップ
  • 荒城くんの数々の伝説がやばすぎる
  • 「荒城様の鍛え抜かれた体を間近で拝めるとは…プリンセスは運がいい」「帰ったら殉死したと自慢します」ワードが強い
  • これが先生か・・・夢慈さんじゃなければ痛い大人だよ!くっウインクかわいいかよ!若い頃はブイブイw
  • キング国宝レベルを超える美貌。ファンからは天上人と呼ばれる。…ひょーー
  • 皇茶欲しい
  • そんな美貌を持った人と対面するとか無理です腰抜かす私もファンのように画面越しでもひれ伏しそう
  • 笑深ちゃんがテレビで見た噂は本当だった。「皇さんが微笑むと、どこからともなく吹いてくる風があるという」プリンス・チハル・ヴァイオレットストーム
  • テレビ皇チャンネルしかつかんのかい
  • ヴァイスカイザー様、学園長。意味は純白皇帝。純白要素どこに落したの
  • 中等部時代にルシフェル・・・魔王・・・
  • 「草と水さえあれば軒並み生存可能と思われる私だが、この料理は良い」本気だ
  • 「やめろ千晴!お前のDNAに傷がつく!!明日起きて顔が変わってたらどうすんだ!!!」滋養強壮にいい紙袋くん料理とは
  • 「貴方は私の清らかなる者…さぁ私の背に乗って欲しい」「………え?清ら……背…?」正しい反応です
  • 学園長艶真様から黒いユリ。商業エリア全てに準備させたとかユリを渡すことに執念を感じた。似合うと思ったとか失楽園の蛇とか、「気にしなくてもいい冗談だよ」が本気すぎるこわああ

 

 



八十八騎一角

 

自己紹介ユニコーンって意味わからなくてびっくりですよね、架空の生き物ですってどゆこと?ファーストコンタクトの一角くんはユニコーンと話していてミステリアスっていうかミステリーそのものだなんてとっても失礼なこと思ってないよ!!

 

意味不明だった言動の謎が理解できるに至れて心底ほっとしました。ハレルヤ・ポエムとか電波なキャラではありましたが思ったよりちゃんと現実に生きていたなという印象です。

特殊な能力故に隔離環境の中で女性との接触もなく育てられ。産まれたと同時にずっと閉鎖的な人間関係だったならあのコミュニケーション力のなさにも頷けます。ユニコーンなのは置いといて。

 

心の許し方が極端に変わるのはドキッとさせられたポイントでした。そのおかしな距離感と言動にこれはただの好意?それとも恋的なやつなの?と悩んでしまう笑深ちゃんはすごく真っ当。

自問自答しながら、(え?でも好きとか言われてなくない?そもそも運命の相手と言ってもいろんな種類あるのでは?ユニコーンが清らかなる者って言ったから運命の相手って思ってるだけで彼の気持ちは?)と心の会議をする彼女に共感しましたし、良い意味で当たり前の反応が楽しかったです。

 

打ち明けた紙袋くんに勘違いガール、ちょろいですねって言われたのはぐうの音も出ませんが(笑)まちょろいわな!仕方ないです、当たり前にそんな距離感でいられたら好きになってしまうのも。

 

雪像祭の準備中、笑深ちゃんが荒城くん、モブプリンス達と雪合戦している所を見た一角くんが走ってその場を去った場面。感情の演出の仕方にゾワっとしました。このゾワっとした演出は彼の√だけだったなぁ。

 

結局彼のいう友人であるユニコーンとはもう一人の自分、ということで内側だけの二重人格のようなものだった。つまり乙女だと認定したのがユニコーン=八十八騎一角が彼女は自分の乙女だと認識=神殿でのやり取りの時彼女に恋をした、というなんともメンドクサイ複雑な思考を経由して自身の思いに気付いたわけですね。遠回りは好きですよ。

 

エンディング感想に行く前にひとつっこみ。

雪像が余りにも美しく繊細でこんなもの作ったんかって目がすごいびっくりしたし、ユリ部分のみ追加した笑深ちゃん天才じゃ?



★ホワイトリリィ

乙女ではなく「友人」を経て迎えた恋愛エンディング。

学園長と一角の対談でシリアスに・・・と思いきやギャグつっこんできて笑いましたw本人からするとギャグでもなかったと思うのですが。「唯一学園長がプロデュースする番組【八十八騎一角のハレルヤでドン!】あのタイトル名だけいかがなものなのか」「当時は何も思わなかった、課された仕事をこなすだけだった」言うなぁ。お人形さんではなくなった彼の反撃は強かった。甘々な展開ではなかったものの、この二人らしいなという最後でした。笑深ちゃんの甘え下手を見抜いた所が好きでした。

 

 

★ピュアエンド

雪像の下敷きになって寝込んでしまった笑深ちゃんは、何も出来ないままヴァレフェス当日を迎えてしまったエンディング。「目を覚まさなかったらどうしようかと思った。いっそ貴方の一部になれたら、こんな不安は感じずに済むのだろうか」好きな台詞。
「さて、晴れて我等は恋人同士になった。故に恋人同士でしか出来ないことをしよう」「え!?」(それって…)

「文通だ」

「………」好きな会話。

お互いが傍にいられるようそれぞれの場所で努力を重ねていくという未来ある終わり方が好きでした。絵本がキーになってるのも良かったな。

 

 

 


ブラック√

どの√もどんどん曲がっていく物語の中でも八十八騎√は特に笑深ちゃんの暗い部分が顕著で、闇落ちしてるなぁという感覚が大きかったです。特に雪像への嫉妬や奪われるという思考、会いたい人に会えないにも関わらず一般人の彼女がプリンセスらしさを求められる窮屈さ

 

一角くんの中のユニコーンが悪魔の囁きっぽくなってるのもブラックでした。「君の為の乙女だ。君を想って行動するのは当たり前さ」「そのようなことを、私は望んでいない」「でも嬉しくはない?彼女は君のことを誰よりも想ってくれる」

実際は嬉しさと抑止の葛藤で、ユニコーンという存在が存分に生かされていてドキドキしました。


ドキドキしたといえば艶真様の「雪像を公衆の面前で壊せ」はなかなかの鬼っぷりで。間接的にでも彼の中の乙女を踏みにじる行為はきついものがありましたね。

 

 


★スキャンダルエンド

私は昨日も今日も清く正しく一角さんとお付き合いをする。醜く邪にユニコーンさんとお付き合いをする。って最後の文章めっっちゃくちゃ好きでした!!いや結末自体好きなんですがね!スキャンダルの中でも特に印象に残っています。「二人だけ(三人)の世界」を強く感じられるのと、笑深ちゃんがいつかユニコーンと一角を間違えてしまうのではと自分をかなり追いこんでいくのが。

「物語のヒロインは好きな人を絶対に間違えない」と怯える彼女はハッピーエンドを迎えられないヒロイン。

 

 

★ブラックリリィ

雪像を壊した八十八騎と、それを見てほっとしてしまった笑深。

プリンセスが誑かしたのでは?そうにちがいない!やはり共学化などすべきではない。この周囲の圧のかけかた、月影を思い出す。

 

こちらはスキャンダルエンドの「二人だけの世界」を感じさせつつ、周囲をも隔絶したエンディングで、こちらもまたぐっとくるものがありました。
五家(皇、仙僧供、八十八騎、荒城、兵ヶ谷)の一週間分の未来を書き置き、そして八十八騎一角を共同財産として管理する道を提示。強い。周囲を自分の価値でねじ伏せ文句を言わせることなく閉鎖的世界に持ち込んでいるから、ある意味物理的に閉じ込めるより病み方がえぐいのでは。
御伽噺を連想させるワードで締めくくられるのが好きでした。「ああ、私の気高き、神聖なるユニコーン。この手で貴方の純白を奪うことを、どうかお許しください」

 

 

 

 

皇千晴

 

千晴くん√は5人の中でも朗読というヴァレフェスへの取り組みが面白かったです。創作シンデレラが純粋にどのような結末になるのか楽しんでいました。

にしても朗読会の演目選びにロミジュリを選ぼうとした彼の家の闇は結構根深いですね・・・。皇家では喜劇より悲劇が好まれる。教育方針怖いな。確かに悲劇のが引きずられるけれども。だからワタシもメリバが好きなわけだけれども。

 

後半まで伏線だらけで物語が進められていたので割と淡々としていました。二人の関係が大きく変わるようなこともなく、シンデレラのストーリーを読み進め、マナーを勉強して。このマナーの勉強何度もでてくるから絶対「テストに出ますよ!」ってやつじゃんと思えば案の定。分かりやすくありがとう(笑)

 

結局彼が【シンデレラ】に散りばめた「ウサギのハンカチ」「攫ってしまいたい」「発言権を得た王子」などのキーワードは笑深ちゃんに思い出して欲しいという願い。共学化自体彼女を迎え入れる為の彼の策略だったわけですが、(君を好きだけれど、君を愛しているとは言えない)と考えているように、絶対の意思で結ばれようとはしていないのがどっちつかずで思わずどっちやねん!と関西弁つっこみをしてしまいそうになりました。まーこれも「愛」を知らない俺だから伝えられない。という理由ですが・・・完璧主義者め。

 

父である学園長との関係はギスギスしていましたが、予想していたより軽かったなという印象でした。千晴くんのことを歪んでいても愛しているわけですから、他√より甘いのも納得できますが。

 

何より、選択肢によっては学園長に結構気に入られるのでは?という好感触な反応で驚きました。

「大丈夫かい?あの人の視線にストレスを感じたよね?そうだ、医務室に行こう」敏感なうさぎさんばりの扱いに加え、学園長の視線の扱いがひどい、和む(?)シーンもありましたしw

 

そういえば【過去会ったことある枠】のキャラはてっきり紙袋くんだと考えていたのですが(顔隠してるから)違いましたね、やはりそこはメインヒーローだったか。

「あ、逢えるといいですね!その…世界で一番大切な、皇さんのプリンセスに…」「え……?」

思い出せないんだからそうなるよね・・・

 

 

あと笑深ちゃんの伊勢海老やらパンネクックやら目にしたことのない食事への反応が可愛かった。可愛かった!

 

 

★ホワイトリリィエンド

選択肢ミスしてピュアエンドぐるぐるしたのですが皆様すんなりホワイトリリィエンドに行けたのだろうかという疑問は置いといて。なかなか突然な婚約でびびりました。皇という特殊な家なのだからぶっとんでても仕方なくはありますが。

 

個人的には正直物足りない結末に感じてしまいました。The王道を目指した結果なので好きな人は好きでしょう。

 

艶真様からそんなに圧を感じなかったのもあって、認められたのも薄味で勿体ないと思ってしまいました。ただ、過去を引きずる愛が重い男子は最高です

 

 

 

★ピュアエンド

なぞなぞみたいなやり取り良かった!確信には触れないままの会話ってなんでこう悶えるのでしょう。

一票に手が届かず学園を去ることになってしまうけれど・・・という終わりでしたが、個人的にはこっちの方がホワイトリリィより好きでしたね。「手を当てると手当てになる」という言葉遊びのような幼い彼らのやり取りも良かったな。でも思い出すのがすんなりで、それならもっと早く思い出しても良かったのでは?という気持ち。

 

空から降るユリのネタばらし、俺にまた会いに来てと口にする王子様、贈られたガラスの靴、プリンセス・笑深と名付けられたユリ。直ぐには認められない恋でも、十分に王子様とお姫様の王道的エンディングでした。

 

 

 

 ブラック√

やっぱりといいうかなんというか。ブラック√の方が彼は光っていたように思いました。笑深ちゃんより先に千晴くんが闇堕ちしたにも関わらず、彼女はクイーンではなくプリンセスの似合うキングに戻ってもらおうと頑張っているのが、白属性のままブラック√に迷い込んだお姫様で、そのちぐはぐさが魅力的でした。

 

学園に残る選択をした彼女に落ちていく様子が圧倒的な闇落ち。

 

 

 

★スキャンダルエンド

まともなように、おかしな事を言ってる千晴くん。「世間の風当たりが強く、君を羨ましいと言っている」「だから共学化を実現させられるその時まで、君を出すことは得策ではないと俺が判断した」「望むのなら一生。面倒をみてあげる」保護という名の合意の軟禁。彼にとっての本物のプリンセスは自分以外だと勘違いしたままの笑深ちゃんが悲しい。どうか私を愛してくださいと願う彼女が痛々しい。

 

そして自ら真実を伝えないのは【愛】が分からないから。だから優しい世界に閉じ込める、【愛】が分からなくても【好き】な彼女が逃げないように。【愛】が分かったら全てを打ち明ける。分かるまで打ち明けないのは、【愛】を知らない自分じゃ永遠に愛し合えないから。永遠じゃないと意味がないから。

 

このエンドだけじゃないけれど、千晴くんの思考回路の解読がワタシには難しくて大変!スキャンダルが一番好きでした。一生このままだろうなっていうどんどん落ちていく二人が見えて。

 

 

★ブラックリリィエンド

千晴と出会っていたことを思い出しても学園長との約束通り学園を去ろうとしていたが出来ず。愛を知らない知りたい男、皇千晴。思いあっているのに好きな人からの気持ちを受け入れられない状況の切なさ、好きです(今回は受け入れてしまったけれど)

 

お互いが生きる理由だと主張し、執着と排他的な愛に溺れている二人、というのはとても良く分かりましたが、チェスを現実でしているようなやり取りはやや混乱しました。全て味方である黒に染める=黒の駒を持った学生以外は追い出すは理解しましたが。相手のキングは学園長であることは察します、クイーンって誰のことです?一般生徒?しかないよね?ちょっと掘り下げ不足、ワタシが。

 

関係ないけど夢慈先生「僕は嘘は吐きませんよ」が嘘すぎて歓喜した。

 

闇堕ちとはいえ皇会のメンバーの感情が気になる先生と紙袋くんはなんとなく思うものがあるけれど・・・残りの二人。

 

 

好きと愛の違いについて、「好きも愛も人が持っている感情です。ですが愛は与えられて初めて気付くものなのではないでしょうか」という笑深ちゃんの答えが印象深かったのですが、考えだしたら感想とは逸れるので言及はしないでおきます。

 

ただ千晴くん√自体、彼が好きと愛の違いを見つける物語だったのかという気持ちに着地しました。この愛についての考え方は全√、全エンドの根底として考えるべきだと思うのと、当たり前ですが千晴√は特別しっくりくる。特にスキャンダル。

 

彼自身のエンディングのささり方は浅かったものの、どの√でも存在感があって、様々な感情のトリガーとなっているのでとっても美味しい部分を担っていたと思いました。

 

それと余談にはなりますがCVを担当されている新井さんの声ははじめましてだったのですがなんと素敵!!千晴くんは彼以外には考えられないほどハマり役ですごく良かったです!また他の作品でお声を聞けたら嬉しいなと感じました。

 

 

 

紙袋中人

 

その見た目から初見で「どういうキャラなんだ?」って気になっていたし、実際プレイしていない方々の印象も、そういう方が多く見受けられました。

ただワタシの場合、期待値が高いとささらなかった時の事考えてしまうので、言い方がお上品ではありませんが「見た目だけなんでしょ?」って気持ちが少なからずありました。

 

それが見事に!個別√に入った直後にはもう!落ちてしまった!土下座ものです!(ブログでよく土下座するなぁ・・・)

 

「お金さえ絡めば俺は優しい男ですよ」という台詞が口説き文句に聞こえたワタシは自分がおかしいことに確かに気付いていました。紙袋くんCV赤羽根さんの声好き・・・

 

3択全て「肝試しがいいと思います」は愛してる!と思ったし、

「ナメクジの神秘」と聞いた笑深ちやんが無言かつ真顔で最高!ってなったし、

学園長がコンサート?という聞き捨てならん言葉で妄想してしまったし。

 

前半かなり萌えたのが紙袋くんの私服を!着たこと!喜んで紙袋かぶりますとも!(笑)

 

中盤からのの印象深いポイントは

あ、なんでもないです。とか笑顔でさら〜っと流すえみちゃん貴重だったのと、

お姫様の練習、「紙袋さん、一つお願いがあります」「はい、何ですか?」「王子様になってもらえませんか?」「はぁ?」(今のは本気のはぁ?だ……)の会話が好きだったのと、

王子様役をやってくれた紙袋くんの破壊力のせいでSwitch軽く投げてしまったのと、

紙袋さんが手を「ぎゅっ」ってしてくれた感覚がまだ残ってると考える笑深ちゃんの可愛さと、

チャイ作り名人と、

お金みたいな人 or ナイスバディ の選択肢と、

夢の中の白馬に乗った紙袋くんのスチルそこかーい!ってつっこんでしまったのと、

色付きリップ付けてたの指摘してきたの「さては髪型変えたらすぐ気付くタイプですね?どや」って思ったのと、

 

・・・ありすぎてどうしよう。まとまらない。

 

 

しかしそんなあれやこれやも彼にバレバレな恋心。

下衆みを表に出して来るまでは純粋なラブコメなきゅんきゅんでひめひびAWBってこんな作品でしたっけ?と思えば、、まぁそうきますよね。金で好きな男を思い通りに・・・そう言ってられるのも今だけと密かに思ったり。

 

 

「プリンセスは国に選ばれてここに来た。…俺に掴まってる場合じゃないんだよ」など、自分を卑下してる言動が目立っていた理由が虐待、暴力。

 

家出してそのまま、というのもすごいけど、荒城家に預けられてからもひどい。荒城くんはぐれてたっぽいけどそのころ「そういう仕事」への教育はさせられてたのでしょうね、運よく例の警察官と出会えたが、紙袋くんにはそういう人と出会えなかった。

 

紙袋なし紙袋くんと千晴くんの会話。紙袋くんに対する辛辣な言葉が好きでした。てかこの√の千晴くんめっちゃ好き!(そう思ってしまうのは王子様より魔王様な千晴くんがタイプだから)

 

「あぁ、汚れ仕事をした手では抱きしめられないって?…実にナンセンスだ」「妄言を吐くのも大概にして欲しいね」「君が書いた今回の肝試しの台詞、良く書けていたよ」「…君の彼女に対する想いがとても出ていて、読んでいるこちらが恥ずかしかったくらいさ」※ホワイトリリィエンドで言及

 

千晴くんが欲しかったものを拒否する紙袋くん。言葉がきつくもなります。切ない。

 

肝試しのハードモードってどれだけハードなんだろう。ワタシはホラーが苦手とかあんまりない(怖いけど)のですが乙女ゲの女性キャラは苦手な子が多くてもっと怖い描写くれってなります。

 

話が逸れました。

えー結論肝試しの時の息切れ紙袋くんがとってもときめいちゃったというお話しです。

 

どのシーン切り取っても萌えしかないので、一番を選ぶことは出来ませんが、押し倒しちゃったシーンも間違いなく上位。0.1秒は死んでいました。

あの体勢での告白も、笑深ちゃんの拗らせた気持ちも、その体勢良しとしてる紙袋くんも、笑深ちゃんに逃げ道を作ろうとしている確認の言葉も、それでも好きだという気持ちがとめられないという真っ直ぐさも、

ど性癖ですありがとう紙袋くん!ありがとう笑深ちゃん!

 

紙えみが尊いのはトキメキだけではありません。その面白会話。(くどい人はとばしてね)

 

「ずっと傍にいてください。それが貴方に対して一番の罰になる」「落ち着いてください」「反論は聞きます」「頭がおかしいとしか…」「でも貴方にとっては苦痛ですよね?ほら、とても素敵な罰」「……」

 

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「もう紙袋だったら誰でも良くありませんか?」「あなたがどの紙袋さんか存じ上げませんが、よければ手伝って頂けませんか?」「プリンセス、中々いい度胸してますね?」「ありがとうございます。紙袋中人さんという方に鍛えられたんです」「その紙袋に一発お見舞いしてやりたいですね」「駄目です」「どういう意味ですか?」「その紙袋さんは私の大切な人だからです」「だから彼を殴ったりしたら、貴方がどの紙袋さんかは存じ上げませんが、許しません」

 

紙えみカプにしか出せない空気。美味しい。

 

後者のやり取りの時、素顔の彼はどんな顔してたんでしょうね?妄想を膨らませるしか出来ない紙袋くんの紙袋は罪深い。

 

彼に好かれるための手段としてこうなったら産油国に飛んで油田を掘り当てるしか、と本気で考える笑深ちゃんが心底好きです。

 

笑深ちゃん癖無さそうな外見で実は強いし、反応が分かりみ過ぎて面白いんですよね。

「俺を選んだこと、後悔させてやるよ」(ひぇ…)ひぇって同じこと思った。

私は体を折り曲げると額を地面に押し付けた。わかるううう

 

 

好きな台詞とシーン挙げるととんでもない量になりつつありましたが、これでも抜粋したので大目に見ていただけると・・・。(まだ続く)

 

なんでこんなに彼のこと好きなんだろう、何故!!?という気持ちが頭を走り回っていて、冷静な状態の時に考えてみました。

 

①顔がどちゃくそタイプ

②声がはちゃめちゃタイプ

③あげて落としてあげてあげる言動

④強気笑深ちゃんへのもっといけー!な共感

 

以上。

 

 

★ホワイトリリィエンド

お互い興味しかありませんに笑ったw

もうね、なんて呼ばれ方でもときめいてしまいます。笑深さんでも、妃乃さんでも、君でも。「今、どんな気分?」と頭を撫でらるスチルにワタシは半泣きでした。「心臓が…止まりそうです…」共感しかありませんでした。

 

ただお母さんのこととかお家のこととかもっと掘り下げても良かったかな。作品全体的にもう少し掘り下げて欲しいなって思うことが多かったのは否めません。バレなし前半で述べたように、掘り下げるとCERO:Cくらいにはなっちゃうと思うので敢えてぼやかしたのか?って疑問は残ります。乙女ゲプレイに慣れている人だと物足りなく思うのも仕方ないかな。

 

話しを戻しまして、萌えまくったホワイトリリィエンド(なお萌えまくったのは全部のエンド)のお話し。

 

「今日初めて知った。俺、たぶん嫉妬深い。…それでもいい?」この台詞にはリアルに叫びました。「…じゃあ後一年と言わず、この先の予約は全部俺で埋めていい?」こっちにはリアルに泣きました感極まりすぎて。

 

何より萌えたのはこのエンドで明らかな描写があった肝試しについて。お姫様と恋人同士という疑似体験が出来る、という物語は紙袋くんがそうなるように作ったわけで、それを千晴くんとの会話で指摘されて困り&照れの表情をしていたシーンを思い出して・・・ふおお!!ってなるのも仕方ないのです。だって「君の彼女に対する思いがとても出ていて、読んでいるこちらがはずかしかったくらいさ」ってキングに言われちゃうんですよ?萌えるしかなくないですか?

 

最後は自分が幸せにしてやるぜな笑深ちゃんが男前女の子で好きでした。

 

 

 

★ピュアエンド

ヴァレフェスが終わったらどうするかを話す中で、もし成功したら貴方に伝えたいことがありますと言い逃げされ。(後になって告白ではなく名前だけでも知ってもらいたかったという趣旨を聞く)

自分が学園を出ることが確定した時点で恋が報われることはない為、幸せを願ってコインを渡したり、紙袋くんの心を尊重し乱さないよう去ろうとし。健気!紙袋くん√の笑深ちゃんって素の感覚が強いのか「ありのまま」、「一般人ぽさ」があって好きでした。そんな二人のやり取りだったからこんなに萌えたのかも。

 

「君がプリンセスのままなら、君を受け入れることは出来ないと思ったから」「名前だけでも知っておいて欲しかった」「好きだっつってんだよ、君のこと」

はい無理。死亡。膝が笑って立てなくなるくらいの喜びと驚きのに共感!(あそっか共感しやすいという意味で笑深ちゃんに入り込みやすいのも萌えやすい要素なのか) 

 

餞別の目隠しキスには歓喜し過ぎて声にならない叫びを上げました。萌えすぎて反り返ったのはこのシーンだけ。

 

王子には塔に来る以前の記憶が無い。本当はお姫様がいた村の人間で攫われた彼女を助けようとしたけど彼女の記憶は混濁していて王子様の振りをした。彼女が王子様を望むなら自分がその王子様になろうと思ったんだ。

 

村人だった彼が王子様になろうとしたと。しかし王子様と村人どっちが好き?という問いに彼女は堂々と「勿論歩くんが大好き!」と答え。

おばあちゃんになっても骨になっても待ってるからっていうのには凄みを感じました(笑)俺を好きになってくてありがとう。にじわじわ胸が熱かったです。

 

 

 

ブラック√

夜に寮を抜け出したことを咎められた二人が、皇会のメンバーに誠意を見せるために紙袋くんをコントロールしている姿を示す関係に。なったのはいいけど、やっぱりここでの笑深ちゃんの一番の願望は紙袋くんを自分の世話から外されたくない、というのがどうしようもない。

どのシーンとっても紙袋くんが勘違いさせ野郎(実際は好きだから勘違いも何もないけど!)で困惑。恋する乙女の気持ちを弄んでいる・・・。

 

「貴方を傷付けた俺に、どうぞ罰を与えてください。ご主人様」あれが、無意識にでも彼が伸ばした手だったのだとしたら。と笑深ちゃんが紙袋くんを想うように、逆も然りで、

「妃乃さんを施設に返してください。精神疲労で潰れてしまう」「君が勝手に決めるの?」「はい、ずっと見てましたから」と千晴くんとの会話の中で彼女を想っているのが分かってとってもきゅんとしました。分かりやすい行動は全て利用している、と思わせるようなものばかりだったから余計に。

 

(人といると息が詰まった。出来る限り雑談が発生するような仕事は避けたかった。プリンセスのお守りもそういう理由で断った。不純な動機で請け負った仕事ではあったが巡り合わせに感謝した。こんな自分でも、誰かを好きになることが出来ると知ることが出来たから。彼女にハッキリと自分の気持ちを伝えることは生涯ないだろう)

 

省略しましたがこれ知ってのブラック√はほんっとうに萌えた!

ブラックリリィの時にこれ思い出すだけで愛おしくて泣きそうなほど萌える!

 

 

 

★スキャンダルエンド

自由のない空間で。限られた時間で。好きだよと、キス。レモン味のキス。何かを

気にしている笑深ちゃんの様子に「ごめん、今度から気をつけるから」。いや!今度って!ふええ。

 

艶真様のやったことがえぐかったです。命令違反とはいえ制裁の名のもとに護衛会の仲間だった彼らに殴らせ。きつい。きつさでいうとブラックリリィより断然スキャンダル。自分達二人が映った映像を自分含めて確認しなきゃいけないのは精神的にくるはず。それでも紙袋くんは笑深ちゃんのもとに通うし、笑深ちゃんはそんな彼が罪悪感なく自分の元へ来ないように考えを巡らせるし。

 

お互いが不幸にしてしまったという罪悪感を抱えて贖罪のような気持ちを抱くも、離れることが出来ずどろどろになっていく。いっそ自分も彼女も濁れば。「君の白いところを俺が黒く蝕んで行く感覚も手放すことが…」、出来るのに。

 

染まり始めの二人がすっごく良かった。閉じ込めておきたい、解放したい、来てほしい、来てほしくない。相反する感情の描写が好きでした。

 

 

 

★ブラックリリィエンド

普通の生活を送っていたら両親がいて、家があって、学校に通って。貴方の気持ちに応えていたかも知れません。紙袋さんらしくないと笑う笑深ちゃんに、確かにそうかもしれない。でも今ほどひねくれていなかったらと本当に思う。と紙袋くん。

 

そういう環境で、そういう風にしか生きたことがない彼がそうじゃない自分を想像してしまうのはこの時だけでなく日常的に考えてしまっていたのかも、と感じました。「もしも」という想像の無意味さを知りながら、自分じゃない自分を想像してしまう愚かさを彼は捨てきれていないのではと思わず考えてしまった。

 

肝試しの物語に込めた彼女への気持ちもそうだし、彼女の「普通さ」に触れると苛立っているように見えて。人を信用できなくても根本的に優しくて、割り切ろうとして割り切って。ワタシの中の紙袋中人はそういう人。

 

限られた場所で過ごす、艶真様の策略にはまった笑深ちゃんと紙袋くんの恋愛小説ごっこ。依存へのきっかけを与えたのが彼であることも、笑深ちゃんの中では「紙袋中人」だった性格の悪い男は、紙袋の中では「自分以外の誰か」だったことも、演じる彼が彼女の為に求めず与える側であろうとしたことも、全てが二人のすれ違いで、抑えつけた感情なのがかなりツボで大好物でした。

 

紙袋では言えないことを演じた男の口でなら言えるって。ひねくれの最上級。

彼のブラック√はどちらも笑深ちゃんが【自分のせいで不幸になっている好きな女の子】なのなんでですか好きです。公式の言ってる身分差ってこういうことでもあるのか?(あんまり身分差な感じはしなかったけど彼が異常に気にしていたね)

 

なんといってもネクタイごしのキス。

 

彼は私に触れることなくキスをした。

紙袋本人としてでも、演じた「性格の悪い男」としてでもなく、従者の紙袋中人としてのキス。と、笑深ちゃんは言っておりますが、ワタシの解釈としては従者交じりの紙袋本人です。

 

従者として割り切ってご主人様の要望に応えるならば、ネクタイは挟まなかったと思うからです。そこまで割り切ることができなかったから直接を避けたと思うのですが・・・。どうなんでしょうね。

どんな彼にせよキスを拒まなったのが彼女が幸福の味を覚えた決定打であることに変わりないので最高おぶ最高。

 

(貴方のことが、死ぬほど大好き。たとえ貴方がそうじゃなくても、私は貴方が死ぬほど大好き。いっそこの想いのまま死んでしまっても構わない。お父さん、お母さん、私幸せになるよ)こういうの!求めてた!!

 

 

歩くんと呼びたいがネタバレになるので紙袋としか呼べないの少し切ない。

 

 

 

荒城政宗

 

共通√で一番にこの人やばいぞって思ったのが実は彼。理由は、コンビニのコラボ商品店頭に並ぶ前に完売したとか、添い寝シーツカバーのサイトがサーバーダウンしたとか、香水がプレミアム化したとか、とにかくその「殉死」と呼ばれる崇め方がえげつないなっていう印象に驚きの連続で(笑)

そもそも殉死というワードチョイスが痺れる!ワタシ自身推しの尊みビームで殺されそうになったら「殉死」という言葉を使いたいくらいいいチョイスだと思ってしまいました。

 

彼の√は、千晴くんが正統派王子様な王道だとしたら、ワイルド王子様な王道だったように思います。

 

次第にヒロインの努力に心を許していく→お互い恋に落ちていく→思い合うが言えない障害がある→乗り越える

 

をベースに、

 

スキャンダルエンドも守れなかった自分を追い詰め狂ってしまう姿、というのは闇堕ちの王道的展開な気がします。

 

にしてもヴァレフェスの内容がまさかあんな感じになるとは思いもしませんでした!コンテストって勝手に書道とかフェンシング(お金持ちっぽい)とか特技を競う、みたいな想像をしていたのですが!恋愛の真似事的な!w

 

女性の素晴らしさっていうより女性への憧れは確かに刺激されそうなのでどの√のヴァレフェス内容より「女性」に特化した共学化へのアピールは出来る!が!笑った!

 

女装してるプリンス達のりのりでひとりくらい何かに目覚めてそう。荒城くんひとりだけプリンセスで女性が相手って狡い!ってなりそうなものを・・・文句ないですけど(笑)

 

実践と練習の度むずむずして見てるこっちが激照れしてしまいました!

 

照れもせずこなしてるあたり荒城くん慣れてるのよね・・・実は5人の中で一番紳士なのは彼だと思っている。千晴くんは転ぶ前にその原因を取り除くタイプで、荒城くんは転びそうになってもスマートに手も腰を引くタイプ。

(ちなみに一角くんは転んだ後に手を差し伸べるし、紙袋くんは急に腕を掴んで物理的に(どの段階の関係かにもよる)、夢慈先生は注意を促す。という私的解釈)

 

ギャップの塊みたいな人で、上辺じゃない紳士さや女性への接し方、心根の柔らかさ、面倒見の良さ、好物のタルトレット。俺様という一人称からはあまり想像できないものをたくさん感じるキャラクターでそういう意味では萌え方としては分かりやすく直球的でした!

 

そういう分かりやすさ故に、勝手に脳内妄想スチルがバンバン出てきたなぁ(笑)

 

女装男子の中にひとり女性がいるとSNSで大荒れした際に、男性であることを証明させる為に居合いの発表会に参加することを提案した笑深ちゃんが「髪を切る事も構わない」のにああ、笑深ちゃんだなぁと感じてしまいました。

 

犠牲(というにはこの場合過大ですが)になる事を厭わないほど真っ直ぐな部分と、曲がる時は極端という落差のある危うさ。

 

荒城くんも家のせいで自分を卑下してしまっているので、荒城家の仕事って一体?と考えますが明確的にこれやってますという描写がなかったのでふんわりしているのは残念でした

えぐみを出すならやっぱこの家の部分は外せないよなぁ。と思うので、公式さんがえぐみは控えめに調整したのだろうと勝手に解釈。(前半でも言ったけど)あと紙袋→荒城のプレイ順で正解でしたね。護衛会についての補填のような形になっていて。

 

汚いことを警察にお世話になってもおかしくないと言っていたので、荒城家ならお金に関する事でしょうし裏社会との繋がりや詐欺系かな。

 

あと拍子抜けしたのがヴァレフェス終わって急に卒業式終わった場面になっていたこと!もっとこう・・・切なさの余韻からのハッピー!!っていうのを味わいたかった!!ぐぬぬ

 

 

★ホワイトリリィエンド

一年後、経済学部への進学する笑深ちゃん。一度も連絡を取っていない!?ってすごいね、だって一応思いあって恋人の仮約束もしているのに。彼ららしくはありますけれど。

一つ、苦言があります。荒城くん卒業してるんだからせめて私服で現れて欲しかった!!全然時が経ってる感ないじゃないですかー!折角年の差で一年ぶりの再会なのに全然久しぶりな雰囲気がなーい!!!えーん!

 

 

★ピュアエンド

ピュアエンドの方が圧倒的に好きでした!

恥ずかしさで死んでしまいそうです。という笑深ちゃん可愛い。同じ屋根の下で暮らすとはいえ住込みバイトだし勉強しなきゃだし甘々な雰囲気あんまりなかった一年なのでしょうが、空いた時間で勉強教えてあげたり、電話で話したりしてお互い元気チャージしてたんだろうなぁと思うとにやにや。

 

合格発表の時の笑深ちゃんの私服姿がいつものじゃないのが新鮮でよかった!他の√でもみれたらよかったのに!(機会はないけど)やっぱりヒロインちゃんのお洋服はバリエーションあった方が楽しいな。「お楽しみは夜に」ふええええで終了。

 

 


ブラック√

メンズウィッグをおとしたってそれは冷や汗すごいでしょうね・・・。見てるこっちの胃がキリキリしてしまうような展開で地獄に落とされました。

 

藁を斬りやすく細工をしたこと。よく言えばこれは笑深ちゃんを思っての事なんだろうけど、悪く言えば本人が言ってるように信じきることが出来なかったからで。そもそもするなら最初から事前に言っておくべきだとワタシは思うのです。

 

本番だけやるのがワタシの中の荒城政宗という人物と噛み合わない。ホワイト√ではそれが上手くいって結果オーライでしたが、やっぱり違和感あったんですよね。多少ズルは家的にそりゃやってきたでしょうけども。うーんん解釈が間違っているかもなので自分の中で掘り下げなければ。

 

なんにせよ彼の罪悪感と庇護欲でブラックへ!ふふ!最悪の結果を招いてしまった彼女の弱り よう、怯えようを見たら、ね。

 

ごめんなさいとひたすら謝る笑深ちゃんが荒城くんを離せないのも、そんな彼女にキスをしてしまうのも、傷の舐め合いのような展開でうはうはです。

 

 

★スキャンダルエンド

笑いながら暴力。「笑深は、俺のことを知っても逃げたりしないんだな」こわいよう。

この、スキャンダルがホワイト√の荒城くんからは想像出来ない程の落差があってとっても良かった!物理的に閉じ込めお前しかいらないという王道闇堕ちパターン!

 

【他では感じることの出来ない熱や痛みを孕んだ特別な指輪】と呼ぶ薬指の噛み跡に、独占欲と絶対に何処にも行かせないという強い思いが混じっていて心臓が痛い。好き。

今度こそ俺が守ってやるからな。って言ってるはやはり過剰な罪悪感ですね。しんどー!

 


★ブラックリリィエンド

「逃避」のエンディング。スキャンダルの方も逃げる準備の過程だったので、似たパターンだな?って感じましたがこちらはまだ闇堕ちはしていない二人。でもするよこれから(妄想)

「大丈夫、頑張りますと虚勢を張らなくても腕の中で存分に泣かせてやりてェ」の台詞にはぐっときたな!

私はプリンセスを脱いだ。

どのエンドもラストの笑深ちゃんの言葉のセンスが好きなのでTAKUYOさんと相性の良さを感じる。

 

 

 

 

仙僧供夢慈

 

公式サイトにて「裏切り」という単語先に出しちゃってて大丈夫?と心配してしまいましたが杞憂でした。

 

というのも裏切ると分かっているからこそのお楽しみがありまして。ブラック√はどちらにせよ最後の最後は裏切るし、仙僧供√全体を通して、僕は裏切り者ですので信じないで下さいねという空気を、何処まで信じていいのかという距離感のやり取りが面白かったです。

 

夢ちゃん先生のキュートな笑顔が大好きなので裏切られても許せる。言動もあざとくて!狙ってると分かっていてもときめいてしまいました。

 

笑深ちゃんが施設の先生の話しを持ち出したら「僕とは違ってイケメン先生でしたか?」とか聞いてくる高校教師・・・頭痛い。好き。

 

若い頃はブイブイいわせてたとか・・・ブイブイって・・・ブイブイって・・・(二回目)

結局車のことでしたが。前半にぽろっと「僕、車が遅いのって本当に我慢出来ないんですよね」と呟いていたのって、速度が遅いと停滞を感じるなのかなと思ったり。

 幽閉されていた皇での苦痛な時間を連想してしまうからなのだろうか。

 

皇家とは何かありそうと踏んではいましたが、千晴くんの予備のような扱いって。皇家こわ。千晴くんでさえ愛情不足のまま育ったのに先生まで。

てか皇会メンバー全員、おそらく護衛会までも全員愛情不足で育って今に至ってないです?え、幼少期きつすぎないですか。

笑深ちゃん彼らに愛情たくさん与えて下さい・・・

 

相手が先生という立場上、それが恋ではないと頑なに認めなかった彼女が、夢慈先生によって認めさせらる様子が一つの肝として楽しめました。(本を手にした先生の指を凝視してときめいていたのに笑った)

 

「君は勘違いだと言っていましたけど…触れたら恋かどうか、分かるかもしれませんよ」「僕はどちらでも構いません」「試してみたかったらいつでも教えて下さい?お相手しますよ」

 裏切りを分かっているから「はっ!」と鼻で笑いながらも口元ゆるゆるしておりました。狡い大人ですよほんと。

 

注目すべきは先生と笑深ちゃんの関係だけでなく、先生と千晴くんとの関係もでしたねー。二人のバチバチ気味な会話!(千晴くん本当にキミは色んなとこで活躍しているね)

 

「先生がそうさせたんですよね?」「違います」「頷いてたら明日から会えなくなるところでしたよ」「走るなんてよっぽどのことでしょうし心配です」「先生は嘘がお上手ですね」

 

くううう!

千晴くんといえば、

 

「紙袋くん、君の頭のそれを少しクシャッとしても良いかな?」「え、何故ですか」「ん?俺の言うことが聞けないのかい?」「そんな滅相もない「うん、全然面白くなかったよ。ありがとう」「ドウイタシマシテ」

 

ちょいちょい出てきたこの二人の和むやりとりにはにっこり。

 

 

 

笑深ちゃんの(しっかりしていない、頑張っていない自分は嫌われちゃうのかもっていつからか思うようになった)という思考がワタシ自身、共感するものがありました。

 

そんな彼女が「自分の価値」と言われてピンとこないのもそりゃそうだ。だから彼女はどの√でもプリンセスであることに努力していたし、そうでなきゃいけないと戒めていたんだもの。自分で選んだ結果だけれど、求められるものは少し可哀想に感じます、ありのままでいるなってことだもんね。

 

 

彼の目的は皇同士の潰し合い。

それを聞いての笑深ちゃんが、それをおかしいとは思わないって言った後に先生が困り&照れ顔見せた時はこれが彼のデレか!!と悶絶。全体を通しそういう表情を見せてくれないキャラクターなので一瞬のデレがかなり貴重に感じました。

 

 

ちなみに地味に爆笑したのが一角くんのこの台詞ユニコーン、寝てはいけない。満腹の状態で寝たらいけない…」じわる。

 

 

★ホワイトリリィエンド

ヴァレフェス中、ルールの中で学園長に反発していたのがすっごい千晴くんと似たスマートな黒さで良かった!スカッとしました!(笑)嫌がらせに堂々嫌味で返すのにやにやしてしまった。

 

デート中、「僕、自分のことはちゃんとおじさんだと思っているんですけど」こんな若い人はおじさんとは言いません!でも歳の差気にして自分のことおじさんっていっちゃう年上キャラは大好き(カラマリ愛時さんとかスタマイ関さんとか)。

驚きだったのがお付き合い経験がないということ。絶対あると思ったのにないって!おモテになっても車に乗せると振られちゃうって理由もびっくりでしたけどw

 

どうか僕の求める全ての赤を君で満たしてくださいね。

赤って、いい色ですよね、色んな意味で。

 

 

★ピュアエンド

こちらは少々物足りなかったな。料理関係の仕事がしたいとか、僕が幸せにしてあげるとか、未来の話しがあるものの具体的にお互い大好き!って感じが伝わらなかった。

 

他のキャラは離れ離れでも幸せで胸いっぱいっていう二人の空気をひしひしと感じたのですが。好みじゃなかったということにしておこう。

 

 

 

ブラック√

本物と偽物に固執する先生がとっても愛おしい。それを気にしているのは劣等感があるからで、本物になりたかった自分の存在があったからでは。

 

怒りは二次感情と言います。

その憎しみの下に隠れている自分を受け入れられなかったのがブラック√なのだと考えています。愛おしいこの男、罪深い。

 

「どうか僕を先生だと思わないで下さいあの時だけではなく、これからもずっと」「先生じゃなくて一人の男として、僕を見て欲しいんです」「君は僕が教師だと分かっていて告白してくださったんですね?それがいけないことだと、理解した上でのことですか?」

 笑深ちゃんに好きと言わせようという目的のある甘い言葉の数々が、本音でもそうじゃなくてもそこに「騙している」という意識が彼の中にあることを考えるだけでしんどい案件。

 

僕は君の王子様じゃないと何度も先生に言われる中で笑深ちゃんが言った、「私は先生のお姫様になりたかった」がえもでした。

 

 

★スキャンダルエンド

とーーーっても良かった!先生のみに許された結末。

何がささったのかというと、「恋情」「愛情」で完結していない所です。唯一「存在意義」「優越感」という相手のことより、自分が満たされることを優先しているエンドなんですよ。

 

【本物】である千晴くんへの劣等感を彼女で満たしているのが好き。加えて【偽物】の自分のいるところまで落としてしまいたいというのも結局自分の欲を満たすため。

 

(どんな声で僕を呼ぶのかも、どんな顔を見せているかも僕だけが知っている。偽物が本物を出し抜いている。その事実が最高に興奮するのだと。君は知らない)

 

笑深ちゃんから狂いながらも「私のこと少しは好きになってくれましたか?」という台詞が出てくるということは、自分が本当に愛されているわけでないことは分かっているけれど、何も考えられないよう、愛情の形をした偽物を与えられ続けているからそれが彼女の幸福となってしまっている。

 

お互いにとっての「薬物」のような存在になっていて依存度はかなり高いと感じました。さすが「似た者同士」。

 

千晴くんも彼女が先生を選んで、求めるからとこれを許してるんだもんなぁ。二人だけじゃなく学園全体の闇堕ちともいえるのかも。

 

 

★ブラックリリィエンド

「報告します。彼女は完全に落ちました」この台詞、パワーワード。裏切りの重ね塗りの結末。それでも彼女を欲して愛した結末。しかし、これは愛情?

結局【世界でたった一人の味方】だから愛したのであって、彼女が彼女であるからなのではなく、自分を認めてくれるから愛した。ということでは。

 

やっぱりスキャンダルエンド同様に、二人の愛情の形は同じじゃないと感じました。

 

さらに大人と子供のやり取りが、またこう、ぐっと心臓掴んでくる!

「君は制服を脱ぎたいんですか?」「僕に大人扱いして欲しいと?」(君がいつまでも僕を先生と慕うから、手が出せなかった。)「笑深」

ふふふふ!!年の差好きとしてはたまりません!そもそも年下側が大人になろうとする背伸びや成長が好きなので拍車をかけてワタシにはささりましたね。

 

 

 

おわりに

 

めっちゃ楽しかった!

発売前から楽しみにしていたけれど、想像していたよりも楽しめて満足です。

悩んだ結果特典狙いであみあみと公式通販の2つ購入しておいて本当に良かったな。TAKUYOさんの作品関連のものってなかなか手に入らないから最初につぎ込んでおかなくてはという気持ちが功を奏しました。

 

やっぱり癖ある作品は面白いです。

 

楽しい気持ちがすこしでも伝わりますように。

ではでは。

 

 

 

ちよこ